オイルスキマーって何?(2) ベルト材質編

こんにちは。スチールベルトのディムコ、太田です。

とにかく、全国的に今年の冬は暖かいです。寒い時は寒くならないと経済にも影響がでてきます。昨日1月12日はここ横浜でも初雪が観測され、やっと冬らしくなってきました。

さて、オイルスキマーって何?の解答は、それは水の上に浮いている油、いわゆる浮上油だけを回収する装置です。
自動車工場、食品工場、金属加工工場など、油を添加、又は加工機械の潤滑用として使用する機械などから出る廃油を回収します。

オイルスキマーと言ってもいろいろな方式があります。ベルト式、円盤式、チューブ式、スクリュー式、フロート式など多種多様です。
その中でも構造が簡単で回収効率が高いベルト式で、材質が金属のスチールベルトを紹介します。
通常ベルト式はエンドレスタイプを使用しますが、樹脂製の物もあります。しかし、樹脂製の場合には上のドラムと下のドラムの間にフレームを渡して強制的にテンションを掛けなければなりませんが、スチールベルトの場合は単に吊るすだけです。下のイラストをご覧ください。

スチールベルトを用いたオイルスキマーの構造図
スチールベルト式オイルスキマー構造図

顎(フランジ)付きの上ドラムと下ドラムがありますが、下ドラムは水中に沈めるだけです。上ドラムを回転させると下ドラムも連れ周りで回転します。そしてベルトに付いた浮上油を上部に来た時にスクレーパで掻き落とします。エンドレス接合部はベルトの厚さと同じ厚さに仕上げていますのでスチールベルトの浮上油は滑らかに回収されます。

そうすると疑問に思うことが幾つか出てきます。
(1)上ドラムとスチールベルトの間で滑ってしまって回らないのではないの?
(2)スチールベルトなので錆びないの?
(3)スチールベルトに油がくっつくの?
などなど。

そこで、スチールベルトの材質が重要です。(1)、(2)の解答は、磁石にくっつくステンレスの材質で作っています。そして、上ドラムには円周上(と言ってもドラムの内径側です)に磁石が貼り付けてあるので、スチールベルトは磁石になったドラムにくっつきながら回っています。
(3)の解答は、実は金属に油はくっつき易いのです。金属と油との分子間引力が強く、界面活性剤(洗剤)又は溶剤(アルコールなど)などを使用しないと取れません。それで、スチールベルトに盛り上がって付着した浮上油を掻きとっているわけです。

ディムコではオイルスキマーに使用するエンドレスのスチールベルトを製造販売しています。
構造がシンプルで高揚程に対応できるスチールベルト式オイルスキマーはこれからも大いに活躍し続けます。
今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。

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