ゴムベルトとは違うスチールベルトの特徴―コンベヤデザインについて

スチールベルトのディムコ、技術部の森田です。

ディムコの扱っているスチールベルトはゴムベルトと違い、伸びにくくバタつきも少ない特徴があります。ただし、ゴムベルトのコンベヤをそのままスチールベルトに換装可能かというと「デザインによっては」という条件が付きます。
図1はゴムが分厚くてプーリ径が小さい一般的なゴムベルトコンベヤのイメージになります。ゴムの特徴であるコシの少ない柔らかさで巻き付いています。

ゴムベルトコンベヤのイメージ
図1 ゴムベルトコンベヤのイメージ

スチールベルトはバネ性の高い金属という事から、高弾性係数による曲げ径の限界がゴムベルトより大きい特徴があります。細い針金を繰り返し曲げ戻ししたら固くなってやがて切れてしまう現象がイメージしやすいと思います。いくらバネ性があるとは言え、あまりにもプーリ径が小さいとベルトが切れてしまうのです。

小さすぎるプーリ径で折れ曲がりによるスチールベルト破断イメージ
図2 小さすぎるプーリ径で折れ曲がりによるスチールベルト破断イメージ

小さすぎるプーリ径でスチールベルトが膨らむイメージ
図3 小さすぎるプーリ径でスチールベルトが膨らむイメージ

では、実際に必要なベルト板厚に対する推奨プーリ径(D)はいくつかと言いますと、 スチールベルトの種類と用途により条件が変わってきます。
スチールベルトとプーリ径(D)の関係は

D=ベルト厚さt×400倍以上(動力伝達タイプ)
D=ベルト厚さt×700倍以上(搬送タイプ)
D=ベルト厚さt×800倍以上(穴開きタイプ)

になります。図4は板厚に対する推奨プーリ径のイメージ図になります。

ベルト板厚に対する推奨プーリ径(穴開きタイプベルト)
図4 ベルト板厚に対する推奨プーリ径(穴開きタイプベルト)

一般的なレイアウトについての特徴を紹介いたしました。「それでもぎりぎり破断しないレベルでプーリ径を小さくしたい」「高速駆動や重量物に対してどういったバランスが良いのか」等、ご興味を持っていただけましたらお気軽にお問い合わせください。
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