真空・バキューム環境下の駆動・搬送にステンレススチールベルトを

スチールベルトのディムコ、海外部の並木です。

真空環境下で機器駆動用、搬送用にベルトを使用したい時、どのような材質を選定するかが悩みどころです。
真空環境では大気環境と比べると、
・圧力が大気圧より低い
・気体分子の衝突が多くなる
・酸化しにくい
・熱がさめにくい
・沸点が下がる
・電気を通しにくくなる
などの特徴があります。

これらを利用して、コーヒーのフリーズドライ(凍結真空乾燥)製法をはじめ、液晶モニタ、太陽電池、刃物処理、蒸着、スパッタリングなどの製造に真空環境が利用されています。

真空チャンバーでは、必ず対象物を動かしたり運んだりすることが必要になります。
そのような駆動ベルト、搬送ベルトには、ゴムやプラスチックではなく、どうしてステンレススチールベルトが選ばれるのでしょう?
その理由は、
・ステンレスは酸化層が緻密で気体の吸着が小さい
・ゴム・プラスチックのようなアウトガスの放出がほとんどなく、負圧の維持を助ける
・金属ベルトは摩擦伝導で動くので潤滑油がいらない
・ゴムベルトや樹脂ベルトに比べ発塵が少ないため、チャンバー内を汚しにくい
など。
ステンレススチールベルトは特に高真空環境下で性能を発揮しています。

真空環境で活躍しているスチールベルトのご紹介はスチールオープンベルトをご覧ください。

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