オイルスキマーの話

こんにちは。スチールベルトのディムコ、営業の峰岡です。

弊社ではオイルスキマー用のスチールベルトを製造しています。

オイルスキマーのスキマー【skimmer】は“上澄みをすくい取る物”という意味があります。
水面に浮いた、いわゆる浮上油を回収する装置ですのでこの名前がついています。

では、不思議①・・・油がスチールベルトに付着するのはなぜ?

物質を構成する分子、原子、あるいはイオン間に働く力は一般に分子間力と呼ばれています。
物がくっつくのはこの分子間の引き合う力に由来するといわれています。油が金属に近づくと、この分子間の引力により急速に金属に付着します。

面白いことに、金属であるオイルスキマーベルトに油が付着するのはベルトの下降側であり、一度水中にもぐり込んでから上昇します。上昇する時にも水面に油がありますが、その時は余り付着しません。引力が弱いからでしょうか。そして、上昇してからスクレーパで掻き取ります。
下の図をご覧下さい。茶色の線が油の経路です。




▲オイルスキマーのしくみ

不思議②・・・油があるのだからオイルスキマーベルトは滑ってしまって回転しないのでは?

まず、装置の説明から。
装置は上ドラム、下ドラムで構成されています。上ドラムの筒の内側には磁石が貼り付けられていてモータで回転します。又、オイルスキマーベルトはステンレス製ですが磁石にくっ付く素材で作られています。上ドラムと下ドラムの間にテンションを張るフレームが無くても、下ドラムを吊るすだけでオイルスキマーベルトは簡単に回転します。

この方式は高揚程に使用できます。弊社の実績ではオイルスキマー用で15mのエンドレスがあります。高さにしますと7.5m、1階床の水面から3階の床まで上げることが可能です。

食品工場、自動車工場、金属工作機械工場、製油所、脱脂・洗浄・熱処理工場など、たくさんの所で使用されています。

今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。

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