専務の太陽電池展視察雑感

現在、東京ビッグサイトでは太陽電池展が開かれています。

私も3月3日、視察しに行ってまいりました。年々活況を帯びてゆく太陽電池の展示会の、天井から吊るされたエリア案内には韓国語と中国語と英語が記載されるようになりました。アジアが日本のお客様なのだということを目の当たりにさせられます。

そこでは同業社の出展も見受けられ、確実にスチールベルトは太陽電池の業界にも生産財のひとつとしてのポジションを得たなというのが実感です。

半導体製造でも液晶関係でも、世の中の先端技術に追随して来たスチールベルトが活躍できる分野がここにもあって、太陽電池の業界にもマッチした役割を果たしていることがよく解ります。

昨年のこの展示会にわが社も出展してみました。太陽電池の要望を受け止めるには太陽電池製造プロセスの中での様々なお客様のところで使って頂ける状態でご提案することがとても大事であることを実感させられました。
まだまだ、スチールベルトを生産財として活かされるアプリケーションがたくさんあることがわかります。セルになる前のシリコンインゴットの加工からスチールベルトの役割が始まり、モジュール化されたフラットパネルの組み立て搬送までお付き合いして太陽電池の製造に一躍かっています。
おおよそ、以下のようなスチールベルトの特質が期待されています。

①工具として求められる強靭なボディと高い疲労強度
(単結晶・多結晶のシリコンインゴットを切断する際のバンドソーとしての基材)
②金属面で柔軟に材料を受け止める
(高機能フィルムの押し出し成形、ラミネート、平板やシートの吸引搬送など)
③高温環境下、真空領域内で劣化しにくい
(蒸着、乾燥、モジュール搬送など)
③連続的に平坦なステージとしての
(セル検査工程、フィルム加工工程など)

このような用途にスチールベルトは対応できます。

この展示会は金曜日まで開催されていますが、太陽電池という言葉を聞くといつも思い出すことがあります。
ディムコは創業25年目に入りますが、20年以上も前であったかと思いますが、ある国内の太陽電池メーカに呼ばれてスチールベルトをご紹介にあがったことがありました。

その当時「太陽電池」という言葉さえ、世には不慣れで、世の中にどうマッチするかその実用化にピンと来ずに、屋外に置かれたその実験設備を拝見しました。
随分気の長い実験をしているものだとその企業の研究者のお話を伺いながら、気の遠くなるような思いを抱いてしまって、その企業で研究開発されている方が、大学の基礎実験でもされているように見えたものでした。

こんな国際的にも華やいだ展示会を開くほどこの産業が発展して来た今、深い感慨を禁じえないのです。

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